2025/10/14 08:20
東京・八重洲で開催されたT3 PHOTO FESTIVAL TOKYOで
写真家・嶌村吉祥丸さんのRicoh GR作品「a butterfly flies, a leaf drifts」を見ました。
エスカレーターに面した天井の高い空間にふと現れるように展示されたその写真は、
作例というより世界を見るまなざし。
Ricoh GRというカメラの思想を体現した展示でした。

都会の中でふと目に入る指先や羽根、植物。
何気ないものなのに気づくとそこに心が引き寄せられている。
それはいったいどういうことだろう。
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYOで見た嶌村吉祥丸さんの「a butterfly flies, a leaf drifts」は
そんなかすかな瞬間を光の呼吸とともに留めた作品だった。
建物の中心ではなくエスカレーターに面した天井の高い空間に
ふと現れるように展示されていたのが印象的だった。
人の流れの途中に突如として写真が現れる。
その偶然のような配置が作品の世界観に溶け込んでいた。
嶌村吉祥丸さんの写真は哲学的なのに押しつけがましくない。
見る人それぞれの感情や状態で見え方が変わっていく。
その柔らかさがRicoh GRというカメラの考え方と重なっていた。
GRは作例を撮るためのカメラじゃない。
GRが手のひらに収まるのは
世界を見るという行為に寄り添うためだ。
世界を見ている作家と出会うとき、GRの思想が現れてくる気がする。
写真は技術の結果ではなく関係の始まり。
羽根や指先、植物のように
何気ない瞬間に
撮る人と世界が結び直されていく。
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