2025/09/06 07:44
写真の道に潜む「山と谷」
写真を始めると、多くの人が同じ道を歩む。
最初の一台を手にした瞬間、世界がまるで違って見える。シャッターを切るたびに日常が特別なものに変わる。
その高揚感に背中を押されて、もっといい写真が撮れるはずだと信じ、次々に機材を買い足してしまう。

愚か者の山(Mount GAS)
望遠レンズ、広角レンズ、単焦点、フィルム、デジタル。
気づけば部屋の棚はカメラで埋まる。
気づけば部屋の棚はカメラで埋まる。
バッグはパンパン、財布はスッカラカン。
それでも本人は得意げでこれで本物の写真家に近づいたと錯覚する。
これが愚か者の山の頂だ。
それでも本人は得意げでこれで本物の写真家に近づいたと錯覚する。
これが愚か者の山の頂だ。

絶望の谷(Valley of Simplification)
ところが現実は甘くない。
旅行や長時間の撮影に出かけると、買い集めた機材が牙をむく。
重く、嵩張り、レンズ交換は煩わしく、結局一台しか使わなかったりする。
旅行や長時間の撮影に出かけると、買い集めた機材が牙をむく。
重く、嵩張り、レンズ交換は煩わしく、結局一台しか使わなかったりする。
帰り道の電車で「なぜ、こんなに持ってきたんだろう」と溜め息をつく。
ここが絶望の谷。
物欲の残骸を背負いながらフリマアプリを開き、手放すことを考え始める。

啓蒙の坂(Slope of Style)
やがて時間が経ち、試行錯誤を重ねるうちに気づく。
写真に必要なのは数ではなく、自分のスタイルに合った最小限の機材だということ。
無駄を削ぎ落とすことで、むしろ撮影は自由になる。
軽やかさが集中力を生み、シンプルさが視点を研ぎ澄ませる。
これが啓蒙の坂である。
そして最後に、ふと気づくのだ。
山を登り、谷を越え、坂を登った先で手にしているのは結局Ricoh GRである。
交換レンズも重装備もいらない。
ポケットから取り出し、一瞬を切り取るだけ。
ポケットから取り出し、一瞬を切り取るだけ。
増やしては減らし悩んで彷徨った果てに残るのは、手のひらサイズの相棒なのだ。

GRという結末
写真の道を歩むうえで、誰もが一度は愚か者の山を登り絶望の谷に落ちる。
だがその試行錯誤の果てに、自分にとって必要なものだけが残る。
その象徴がRicoh GRであり、シンプルさこそが最も確かな力になる。
写真とは道具を増やすことではなく、自分自身の視点を研ぎ澄ますきっかけなのかもしれない。

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