2025/08/19 09:05

モンゴルの広大な草原を走っていると、驚かされるのはドライバーの目の良さです。

揺れる車窓から見えるのは、果てしない草原とゴツゴツした岩場、そして遠くの稜線くらい。
ところが彼らは走行中でもふと視線を止めて「あ、アルガリ(野生のヒツジ)だ」と即答するのです。

こちらは目を凝らしてもどこにも動物の姿など見えません。
「あそこだ」と指をさしてもらっても分からない・・・



どこにいるか分かりますか?


ドライバーが指さす先に目を凝らす・・


えええ!笑


ドライバーだけが知る風景

肉眼では分からず、、、撮影したものを拡大してようやく分かる世界!
改めて肉眼で見ても分からない。笑

不思議なのは、それが偶然ではなく何度も繰り返されること。
地上の動物だけなく大空を舞うイヌワシ、時には高速で飛ぶハヤブサまで彼らは走りながら次々と見つけていきます。

まるで、動物の方からドライバーにだけ挨拶しているかのよう。
この“野生視力”は、地図にもガイドブックにも載っていないモンゴルの隠れた魅力です。


旅の中の小さな驚き

観光客の私たちにとっては動物が見える・見えないよりも、その体験そのものが旅の思い出になります。
地平線ばかりの景色の中で、ただひとり「あそこに何かがいる」と言えること。
それは長年の土地勘や感覚、そして自然とともに生きてきた経験がつくりあげた技なのかもしれません。

望遠鏡いらずのその眼差しを隣で見ていると、草原の景色がほんの少し違って見えてくる。
そんな問いかけとともに、モンゴルの大地はまだまだ奥深い姿を隠しています。


そして最後に気づくのは動物が見えなくても、景色ごと味わうのが旅の楽しみだということ!